研究課題/領域番号 |
17K16903
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
望月 大極 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (40467246)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | RNAメチル化 / DNAメチル化 / METTLE3 / m6A / methylation / 頭頸部癌 / N6-メチルアデノシン |
研究成果の概要 |
ELISAに類似した蛍光法(Relative Quantification法)で、トータルRNA中のm6Aを計測した。結果は、m6Aが癌部で正常部より有意に増加していた(P=0.004)。m6A比=癌部m6A(%)/正常部m6A(%)と定義し、m6A比、>1.5群と、<1.5群で臨床情報と比較した。予後解析では、ログランクテストで、高m6A群(>1.5群)が有意に予後不良であった。コックス比例ハザード分析では、年齢、性別、喫煙歴、飲酒歴、ステージと比較した。>1.5群が有意に予後不良であった。METTL3遺伝子を頭頸部細胞株でノックダウンを施行し、癌細胞増殖性の評価を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
DNAメチル化などの可逆的な塩基修飾が、癌化機構に影響を与えていることが解明されている。RNAにもアデノシン6位窒素原子へのメチル基の付加反応(m6A)という塩基修飾が、DNAよりも動的に存在しており、癌とRNAメチル化について研究を行ってきた。頭頸部癌では、m6Aの増加は予後不良群に認めた。さらにRNAメチル化メチルトランスフェラーゼであるMETTL3遺伝子を頭頸部細胞株でノックダウンを施行し、癌細胞増殖性の抑制とm6Aの減少を認めた。これらの結果は、頭頸部発癌におけるm6Aの重要性を示すものである。今後の展開として、治療後の腫瘍モニタリング、リキッドバイオプシーへの応用などが期待される。
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