研究課題
若手研究(B)
声帯上皮の防御機構を解明することは声帯病変発生予防のために重要であり、その解明の足掛かりとするため声帯上皮培養モデルの確立を行った。本研究でラットから培養された声帯上皮は多層構造を有しており、上皮の防御機構において重要なタイトジャンクションの構成分子が培養上皮の細胞間に発現していることが確認された。さらに防御機能のひとつの指標となる電気抵抗値を培養上皮で測定したところ、電気抵抗値は高値であった。また培養上皮をペプシンに暴露させたところ、一時的に培養上皮の電気抵抗値は低下し、その後速やかに回復することが確認できた。
音声障害の原因となる声帯疾患の発生には、声帯上皮の防御機構の破綻が関与すると考えられる。このため音声障害の予防のためには声帯上皮の防御機構を維持することが重要であるが、今まで有用な声帯上皮の培養システムが確立されていなかったため声帯防御機構の研究は進んでいなかった。本研究において上皮としての防御機能を有する声帯上皮をラットから培養するシステムおよび実験系が確立されたことにより、今後声帯上皮の防御機構の解明が進むことが期待される。
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