研究課題/領域番号 |
17K16919
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
村井 綾 岡山大学, 大学病院, 医員 (00780834)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 嗅覚障害 / 再生医療 / 軸索ガイダンス / 軸索ガイダンス因子 / ワーラー変性 / 軸索変性 / 嗅覚再生 / 再生医学 |
研究成果の概要 |
当教室ではマウスを用いてにおいを感知する細胞である嗅細胞の神経の枝を切断し、においの障害やその回復についての研究を行っている。あるにおいが正しくそのにおいとして認知するにはにおいの神経伝達がただしく配線されている必要がある。しかし、高度な障害をうけた嗅細胞は細胞自体が再生しても正しく配線されない。正しい配線を導くためにもとの軸索を保存する、または軸索を導くためのたんぱく質の投与を行ったが、配線異常が改善されることはなかった。軸索に障害を与えた後、経時的に観察したところ、完全に正しいネットワークが再生されていなかったが、障害後長期の観察を行うと再生軸索の伸長は改善傾向であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経細胞が再生しても、再生した先の配線がうまくいかなければ、情報は正しく伝達されない。今までの実験結果から、成長の過程で組まれた綿密な神経ネットワークは重度の障害をうけると神経細胞が再生したとしてももとのネットワークを再現できないのではないかと考える。現在多数の研究で神経細胞の再生が試みられている。今後、再生した神経細胞の正しいネットワーク再構築が必要ではないかと考える。嗅細胞は自己再生能力があり、神経細胞自体の回復が可能なので、ネットワークの再構築に重点を置いた研究が可能である。今期の研究により時間経過とともにネットワークが改善することがわかり、なぜ改善するのかその解析を行う予定である。
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