研究課題/領域番号 |
17K16933
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
今泉 光雅 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (30554422)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 声帯瘢痕 / 足場材料 / 成長因子 / 再生医学 / iPS細胞 |
研究成果の概要 |
全身麻酔導入後、ビデオ内視鏡下に喉頭を露出させ、ウサギ声帯損傷モデルを作成した。足場材料としてゲラチンハイドロゲル、成長因子として線維芽細胞増殖因子を準備し、損傷声帯に移植した。術後2週間後に喉頭を摘出し、移植をしていない損傷声帯と、足場材料および成長因子を移植した損傷声帯にて、瘢痕形成の有無や程度を比較した。足場材料及び成長因子を移植された声帯において、声帯の粘膜波動の改善が認められた。組織学的にも瘢痕形成が軽度であったことが確認された。ゲラチンハイドロゲルと線維芽細胞増殖因子の組み合わせによる治療は、声帯瘢痕治療の一つの選択肢になり得ると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
音声障害は豊かな生活環境の構築において大きな問題となる。仕事上声を使用する人の割合は増加しており、労働人口の約41%が声を必要とする職業に従事し、そのうち3分の1以上が何かしらの音声障害の症状を有していることが報告されている。声帯瘢痕に伴う音声障害は術後に生じ、瘢痕の形成に伴い声帯粘膜の振動が阻害され、その結果音声障害が生じる。動物実験や臨床応用を含めて、声帯の瘢痕に対する治療は決定的な治療法がないのが現状である。本研究成果を臨床応用することにより、治療困難な声帯瘢痕に対して新しい選択肢となり得ると考えられ、音声障害を有する労働者を減少させることが可能でありより豊かな社会生活に貢献できる。
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