研究課題/領域番号 |
17K16946
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
井下 綾子 順天堂大学, 医学部, 准教授 (00514762)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 先天性難聴 / コネキシン遺伝子 / Gjb2 / プログラム細胞死 / 内耳コルチ器 / コネキシン26 / GJB2遺伝性難聴 / Greater epithelial ridge / 細胞増殖 |
研究成果の概要 |
GJB2変異型難聴の病態解明と治療法開発を目的に、GJB2変異難聴モデルマウスの生後発育段階のコルチ器の組織学的解析を行った。通常はプログラム細胞死により正常コルチ器の立体構造が構築されるが、GJB2の優性変異 R75Wを導入したトランスジェニックマウスでは、プログラム細胞死が遅延し、コルチ器は一時的に過形成になることが示された。CX26-R75Wを発現する培養細胞により、同変異がギャップ結合の生化学的特性への影響が示された(Kamiya et al. 投稿準備中)。本研究マウスの 受精卵から個体作出を行い繁殖および遺伝子タイピングによる選抜をし、解析用難聴疾患モデルの作出が進んでいる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
GJB2の優性変異R75Wを導入したトランスジェニックマウスの8日齢と12日齢では、正常発達に起こるアポトーシスによるプログラム細胞死が遅延し、一時的にコルチ器が過形成の状態になることが示された。特にコルチ器近傍のGERにおいて顕著で、このためコルチ器の圧排が生じ、有毛細胞の機能低下とコルチトンネルの消失の原因となることが示唆された。以上より、GJB2変異型難聴ではGER領域のプログラム細胞死が遅延しているためコルチ器形成が異常となり、聴覚受容機能の低下の一因となる新たな病態の可能性が示唆された。今後はGER領域の遺伝子発現解析でのCX26-R75W変異による発生への影響を解析予定である。
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