研究課題/領域番号 |
17K16950
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
大淵 豊明 産業医科大学, 医学部, 講師 (00412651)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 鼻科生理学 / イオンチャネル / pannexin-1 / ATP / TRPV1 / 線毛運動 / 鼻腔粘膜 / 有毛上皮細胞 / Pannexin-1 / 多列円柱上皮細胞 / H2O efflux / ラット / 生理学 / 鼻科学 / 受容体 / 電気生理学 |
研究成果の概要 |
TRPV1の活性化により鼻腔粘膜組織から細胞外へ放出されるATPが増加し鼻腔粘膜の多列円柱上皮細胞の線毛運動の活動性が変化すること、電気生理学的にTRPV1とPannexin-1とが機能連関していることなどから、ATPはpannexin-1を経由して細胞外へ放出されている可能性が高いことを明らかとした。 また、陰イオンであるATP-が細胞外へ放出される際に、水分子も同時に放出されていることを見出した。Pannexin-1は陰イオンバランスを介して線毛周囲の液体量の恒常性を保つ役割も担っていると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
鼻腔は呼吸時に最初に外の空気が通る臓器であるため、鼻腔を覆っている粘膜細胞は常に外気の環境の変化に暴露される。本研究では、高い温度や辛みの受容体であるTRPV1チャネルが鼻腔粘膜細胞に発現しており、Pannexin-1チャネルと共役し、TRPV1がATPをモデュレーターとして線毛の活動性や鼻汁の分泌を変化させるという機序を明らかにした。この成果は、熱い物や辛い物を食べた際に鼻汁が過剰となる鼻炎の病態と関連しているものと考えられ、この種の鼻炎の治療に役立てられることが期待される。
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