研究課題/領域番号 |
17K16953
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
木嶋 理紀 北海道大学, 大学病院, 医員 (20443947)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 神経保護 / 緑内障 / アポトーシス / 抗酸化 / 熱ショック蛋白 / 網膜細胞生物学 / 網膜神経節細胞保護 / 眼細胞生物学 |
研究成果の概要 |
熱ショック蛋白質(HSP)は熱などのストレスによって発現が誘導される分子シャペロンであり、構造変化を来した異常蛋白の形状を元に戻し、その凝集を阻害するのみならず、プロテアソームにおける変異蛋白の分解を促進することで、抗アポトーシス効果を示すと考えられている。我々は、HSP70を誘導し、胃粘膜に対する防御作用を増強する薬剤として開発されたゲラニルゲラニルアセトンを正常眼圧緑内障モデルマウスに経口投与することで、網膜神経節細胞死を抑制した。さらに虚血再灌流モデルマウスに筋萎縮性側索硬化症の治療薬として臨床応用が進んでいるRiluzoleを投与し、網膜神経節細胞死の抑制を検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
緑内障の病態としては、網膜神経節細胞がアポトーシスを起こすことで、徐々に視野が欠損してやがては失明へ至ると考えられているが、その詳しいメカニズムは不明である。現在の臨床治療は、眼圧を低下させることで緑内障の進行を抑制することを目的としているが、正常眼圧緑内障の中には、眼圧が充分低いにもかかわらず、症状が進行していくものが含まれる。そのため今後は直接的に網膜神経節細胞のアポトーシスを抑制する治療が期待されている。経口投与できる薬剤による熱ショック蛋白質を介した神経保護は、日本人に多い正常眼圧緑内障の治療に役立ち、多くの患者を失明から救うことができるかも知れない。
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