研究課題/領域番号 |
17K16991
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
柴田 奈央子 金沢医科大学, 医学部, 助教 (20534647)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 翼状片 / MMP9 / KRT24 / ヒト翼状片線維芽細胞 / 4デメチルノビレチン / ノビレチン / αSMA / Prdx6 / 眼細胞生物学 |
研究成果の概要 |
翼状片は結膜が角膜に侵入し視力低下をきたす疾患である。本研究では、ヒト翼状片組織からヒト初代培養翼状片細胞(HPF)を樹立することに成功した。また、HPFへの紫外線照射実験によりMMP9とケラチン24の発現を測定した結果、UVB照射強度が上昇するほどMMP9の発現がみられた。次に、MMP9抑制実験によりMMP9を抑制するとαSMA, Prdx6も抑制されることがわかった。 HPFは翼状片線維芽細胞と似た特性があり、翼状片研究に役立つ可能性がある。また、UVB照射によってMMP9の発現が上昇した結果は、MMP9が紫外線に関連して翼状片の発症と伸展に関係している可能性を示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
翼状片は結膜が角膜に侵入する疾患で、乱視の増加や充血など美容上の問題を引き起こす。翼状片発症機序については、紫外線が関与しているのは疫学的にも明らかだがまだ不明の点も多い。以前の研究では翼状片関連遺伝子と考えられるケラチン24、マトリックスメタロプロテアーゼ9であることに注目した。本研究ではヒト翼状片組織からヒト初代培養翼状片細胞(HPF)を樹立し、より翼状片に近い形で実験に使用することができた。このことは動物モデルを有しない翼状片研究にとって意義のあることである。HPFに紫外線照射実験をしたところMMP9発現亢進がみられたため、MMP9を抑制する物質が翼状片進展を抑制する可能性を示唆した。
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