研究課題/領域番号 |
17K16996
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センター |
研究代表者 |
横井 匡 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 感覚器・形態外科部, 医師 (80514025)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ヒトiPS細胞 / 網膜神経節細胞 / Brn3b / NGF / Semaphorin3A / 軸索再生 / iPS / 軸索伸長 / ヒトiPS |
研究成果の概要 |
われわれは、確固とした軸索を形成し、機能を有する網膜神経節細胞をヒトiPSから誘導した。この網膜神経節細胞は、分化を決定づける転写因子Brn3bを発現した後に軸索を伸ばすことになるが、どのような因子が軸索の発育に関わるかは明らかでなかった。本研究において、網膜神経節細胞の特徴的な軸索が、既知の神経成長または抑制因子に応答し、網膜神経節細胞軸索の特徴を模倣することを示した。軸索成長促進因子であるNGFを加えると軸索は有意に伸長し、軸索成長阻害因子であるSEMA3Aを加えると軸索成長が有意に抑制された。今後さらに網膜神経節細胞の分化・軸索形成のメカニズムについて研究を進める計画である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、我が国における失明原因の1位は緑内障であり、これは、網膜神経節細胞の細胞死によって引き起こされる。また、網膜神経節細胞の細胞死による眼科疾患は、緑内障の他、遺伝性視神経症や視神経炎をはじめとして様々な疾患が存在する。これら治療法の開発には、ヒト由来の網膜神経節細胞を得ることが非常に有用であり、我々の研究室ではヒトiPSから網膜神経節細胞を樹立した。今回、本細胞を用いて、神経分化にかかわる因子についてその作用を検討し、軸索成長についての知見が得られた。今後疾患治療のための軸索再生等に向けた、さらなる研究を遂行する予定である。
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