研究課題
若手研究(B)
症候群性頭蓋骨縫合早期癒合症患者より初代培養した皮膚線維芽細胞に対して、センダイウイルスを用いてOCT3/4, SOX2, KLF4, L-MYCの4遺伝子を導入することにより、疾患特異的iPS細胞株を樹立した。樹立した細胞株は各種マーカー染色(Oct4, SOX2, Nanog, SSEA-4)陽性であり、今後の病態解明研究に有用なソースとなる。
遺伝疾患の病態解明には、患者さん由来の細胞が不可欠ですが、骨・軟骨などの組織を研究材料として頂くことは現実的ではありません。手術の際に切除された不要な組織からiPS細胞を樹立して、それを様々な細胞に分化させれば、ほぼ無限に研究材料を得ることができます。今回我々は症候群性頭蓋骨縫合早期癒合症という希少疾患の疾患特異的iPS細胞を樹立することに成功しました。今後この細胞を用いて症候群性頭蓋骨縫合早期癒合症の病態解明に挑むことができます。