研究課題/領域番号 |
17K17059
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
救急医学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
茶木 友浩 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (30758701)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | プロポフォール / プロポフォール注入症候群 / 脂肪製剤 / 脂質過酸化反応 / 骨格筋障害 / 酸化ストレス |
研究成果の概要 |
ラットに対して、静脈麻酔薬であるプロポフォールの溶媒である脂肪製剤を3日間持続投与したところ、血液データ上、骨格筋障害を呈することが明らかとなり、プロポフォール注入症候群の臨床兆候の中でも最も特徴的な横紋筋融解、骨格筋障害に焦点をあて、病態の解析を行った。脂肪製剤中に多く含まれる多価不飽和脂肪酸が脂質過酸化反応を介して骨格筋障害を引き起こしていることを明らかにし、抗酸化物質であるαトコフェロールによって骨格筋障害が軽減されることを確認した。デクスメデトミジンによる介入も行ったが、明らかな骨格筋障害軽減効果は認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでプロポフォール注入症候群の原因として、プロポフォールによるミトコンドリア機能障害が挙げられていた。しかし、本研究では、プロポフォールの溶媒として使用される脂肪製剤により脂質過酸化反応が生じ、プロポフォール注入症候群の臨床兆候である骨格筋障害を引き起こしていることを明らかにした。つまり、プロポフォール自体だけではなく、溶媒である脂肪製剤にもプロポフォール注入症候群を発生させる原因がある可能性が示唆された。本研究結果によって、プロポフォール注入症候群の病態に関する新たなアプローチが提唱できたことは、病態解析を進める上で、大きな意味を有すると思われる。
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