研究課題/領域番号 |
17K17078
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
救急医学
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
尾辻 健 産業医科大学, 大学病院, 修練指導医 (50770244)
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研究協力者 |
福田 和正
小川 みどり
蒲地 正幸
齋藤 光正
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 誤嚥性肺炎 / 細菌叢解析 / 嫌気性菌 / 人工呼吸器 / 細菌叢 / 16S rRNA遺伝子 |
研究成果の概要 |
誤嚥性肺炎は、嫌気性菌や複数の口腔内常在菌が起炎菌と考えられており、通常用いられる培養法での起炎菌同定は困難な場合が多い。本研究では、培養法に依存せずに検体中の細菌を網羅的、定量的に評価出来る16S rRNA遺伝子を用いて誤嚥性肺炎症例における治療経過中の細菌叢の変化を評価した。産業医科大学病院で人工呼吸器管理を行った誤嚥性肺炎22症例を対象とした。唾液は、経時的に大きな細菌叢の変化は見られなかった。一方、吸引痰に関しては、人工呼吸器管理中(抗菌薬投与前)に、嫌気性菌が有意に減少していた。酸素投与などの人工呼吸器管理に伴い誤嚥性肺炎症例の下気道の嫌気性菌が著減した可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
昨今、抗菌薬耐性菌の出現が世界的に問題となっており、抗菌薬の適正使用が求められている。今回の、遺伝子工学的手法により新たに得られた結果を踏まえると、誤嚥性肺炎症例の下気道において、人工呼吸器管理中に嫌気性菌が著減することを前提とした抗菌薬選択が必要であると考えられる。不適切な抗菌薬選択を減らすことが期待でき、抗菌薬耐性菌の出現防止、誤嚥性肺炎症例の生存率改善、さらには医療費削減にも期待できる可能性がある。
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