研究課題
若手研究(B)
窒素含有型ビスホスホネート(NBP)とフェニルヒドラジン(PHZ)を脾臓摘出マウスに投与したところ、マウスは重篤な貧血を呈し、血清EPO濃度の上昇が認められた。骨髄において、NBP投与1日後から造血前駆細胞が一過性に減少し、これと一致して造血前駆細胞の末梢組織動員に関係するサイトカインであるGCSFの血清濃度の上昇が認められた。NBPはGCSF産生を刺激し、末梢血中への造血前駆細胞動員を増加することで、髄外造血を誘導することが示唆された。さらに本モデルでは、末梢中へ動員された前駆細胞が大網組織に定着・増殖することで、新規の造血器官を形成したと考えられる。
本研究においては、窒素含有型ビスホスホネートによる髄外造血誘導の機序を一部解明することが出来た。このことは、これまでに報告されている窒素含有型ビスホスホネートの副作用の解明や予防へとつながる可能性があり、基礎研究のみならず、臨床における適用上の可能性をしめすものである。また、大網については、不明な点が多く、本研究において、造血微小環境を有している可能性やそれ以外のサイトカイン類の発現も示したことは、機能解明へとつなげることが可能である。
すべて 2019 2018 2017
すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (8件) (うち招待講演 1件)
Bone Reports
巻: 8 ページ: 1-8
10.1016/j.bonr.2017.11.003
Biol Open
巻: 6 号: 7 ページ: 1104-1114
10.1242/bio.025460
Hum Genome Variation
巻: 印刷中 号: 1 ページ: 17005-17005
10.1038/hgv.2017.5
120006891152
International Immunopharmacol
巻: 43 ページ: 40-53
10.1016/j.intimp.2016.11.034
Annals of Nutritional Disorders & Therapy
巻: 4 号: 2 ページ: 1-3
10.26420/annnutrdisordther.2017.1043