研究課題/領域番号 |
17K17096
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 明海大学 |
研究代表者 |
長尾 隆英 明海大学, 歯学部, 客員講師 (70737006)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 漢方薬 / 立効散 / 薬物動態 / 鎮痛効果 / NSAIDs / NSAIDs / 鎮痛作用 |
研究成果の概要 |
立効散は,古来より歯痛などの口腔内疼痛に「立ち処に効く」鎮痛薬として用いられてきた漢方薬で,その薬効ならびに投与用量は東洋医学的見地から経験則でのみ評価されている.そこで本研究では,立効散の処方を西洋医学的に確立する為に体内動態と鎮痛効果の関連性を研究した.その結果,立効散は経口投与で速やかに代謝され血中に移行することが明らかになった.鎮痛効果は用量依存的に増強され,酸性NSAIDs(アスピリン)と同様のレベルまで達することが明らかになった.加えて,前処置時間を延長することで鎮痛効果が更に増強された.これらの結果は立効散を慢性処方することで難治性疼痛の緩和に寄与できる可能性を示唆している.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歯科領域で頻用される酸性非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、抜歯後疼痛などの強い疼痛をも管理しえる。しかしながら、薬物アレルギー患者、喘息既往患者などへは投与が行えず、また、胃腸障害を併発しやすいなどの欠点も存在する。 そのような患者への代替療法として漢方はその貢献度が大きく認められており、立効散はアスピリンならびにアセトアミノフェンと同等の効果を示すことが明らかになった。そして、立効散の代謝産物が鎮痛効果と相関性を持つ可能性が示唆されたことから、代謝産物の発現による投与時間の策定。また、投与が行えない症例への大きな貢献になると考えている。
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