研究課題
若手研究(B)
腫瘍血管内皮細胞は正常血管内皮細胞と比較して様々な異常性を獲得しているがその機序については明らかにされていない。腫瘍組織が陥っている低酸素環境が、正常血管内皮細胞に影響を及ぼしている可能性が示唆されている。それには活性酸素種(ROS)が重要な役割を果たしている。低酸素条件で培養した正常血管内皮細胞には異数性が見られ染色体異常をもたらす可能性が示唆された。また、腫瘍血管内皮細胞に見られる遺伝子発現変化と同様の挙動をしめした。低酸素で産生されるROSを制御することで特定の異常性の発現をすることが示唆された。腫瘍組織内において、異数生を示す血管内皮細胞と低酸素部位の位置的関係を明らかにした。
腫瘍組織は低酸素環境に陥っているが、腫瘍内には血管新生が起こっている。この腫瘍内の血管内皮細胞を標的とした腫瘍の治療薬が使用されているが、現在使用されている治療薬は正常な組織の正常な血管内皮細胞にも影響を及ぼす副作用が存在する。正常血管内皮細胞が腫瘍血管内皮細胞の特異性を獲得する機序を解明することで、その差異を知ることができる。さらには、この特異性を明らかにすることで、さらに精度の高い、腫瘍の治療薬ができることも期待される。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)
北海道歯学雑誌
巻: 32-1 ページ: 17-21
120006523761
J Oral Biosci
巻: 59 号: 1 ページ: 50-54
10.1016/j.job.2016.10.004