研究課題/領域番号 |
17K17160
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
補綴・理工系歯学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
真柄 仁 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (90452060)
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研究協力者 |
井上 誠
Hamdy Shaheen
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 摂食嚥下障害 / 口腔感覚 / リハビリテーション / 温度刺激 / 神経可塑性変化 / 運動誘発電位 / 経頭蓋磁気刺激 / 嚥下障害 / 嚥下運動 |
研究成果の概要 |
摂食嚥下リハビリテーションにおいて、間接嚥下訓練としての冷圧刺激は広く臨床に用いられているが、嚥下機能改善の機序は未解明な点が多い。本研究は、種々の温度刺激を口腔内に与えた際に生じる嚥下関連の神経活動に与える効果を経頭蓋磁気刺激(TMS)を用いて検証した。 結果、口腔への温度刺激中は嚥下関連の神経活動性に興奮性の変化が生じ、さらに温刺激に比べ冷刺激で効果的であった。また、10分間の連続した繰返しの冷刺激を口腔内に適応させると、刺激後も一定の時間、神経興奮性が持続した。即ち、摂食嚥下リハビリテーションにおいては口腔への冷刺激を用いることによって嚥下運動の改善が期待できる可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口腔内への温度刺激によって生じる嚥下運動に関連した神経回路への興奮性の変化について検証したところ。冷刺激による有意な即時的な効果および効果の延長が認められた。これは、摂食嚥下障害患者に対するリハビリテーションや口腔ケアに冷たい刺激や冷水を用いる意義を神経生理学的に証明したものである。摂食嚥下障害の臨床における口腔感覚・機能の重要性や口腔感覚と嚥下運動の感覚運動の統合機構の存在を示した本研究結果は歯科的な意義も大きい。今後は嚥下障害患者に対し冷刺激を併用した訓練の臨床応用や、四肢体幹を含む身体リハビリテーション全般における感覚刺激療法の臨床への波及効果も期待できる。
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