研究課題/領域番号 |
17K17260
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
今城 育美 九州大学, 大学病院, 医員 (40636552)
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研究協力者 |
山田 朋弘
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 口腔多発癌 / Field cancerization / p53 / エピジェネティック異常 / p53発現 / 口腔多発腫瘍 / 予測因子 / 粘膜病変 / 変異細胞不均一性 |
研究成果の概要 |
多発癌の変異細胞の解析に先立ち、まず、口腔多発癌の臨床的特徴を検討し、以下の結果を得た。1)当科で扁平上皮癌と診断されたもののうち、多発癌は6.4%であった。2)多発癌では単発癌と比較して発症年齢が高く、発症部位は歯肉に多かった。3)多発癌では早期症例が多かった。4)多発癌では粘膜病変の併発が多かった。5)口腔癌発症のリスク因子とされる喫煙や飲酒は、多発癌発症との関連は明らかではなかった。6)多発癌では長期予後が悪かった。7)多発癌と単発癌でp53の発現様式の特徴的な差は認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多発癌は予後が不良である。生存率向上のために、早期に解決すべき課題は新たな癌発生のリスクを正確に評価するバイオマーカーの発見と考える。悪性化のリスクを正確に評価するバイオマーカーができれば、癌が発生する前に予防切除することが可能になる。 本研究では多発癌と単発癌の臨床的特徴の違いを検討した。粘膜病変の存在は多発癌のマーカーと考えられた。今後は扁平上皮癌での変異が多く報告されているp53とその他のタンパクやエピジェネティック異常を組み合わせてバイオマーカーとしての使用が確立されたら、多数の患者の予後に改善が見込める可能性があると考える。
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