研究課題/領域番号 |
17K17266
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
合島 怜央奈 佐賀大学, 医学部, 助教 (30756143)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | TRPチャネル / 口腔癌 / 温度感受性 |
研究成果の概要 |
本研究ではCa2+透過性のTRPチャネルによる口腔癌制御機構の解明と治療応用について検討した。TRPV4高発現細胞株であるHSC4は、低発現細胞株と比較しTRPV4アゴニスト刺激で顕著で持続的な細胞内Ca2+濃度上昇を認めた。HSC4-siTRPV4ではTRPV4低発現細胞株と同様に細胞内Ca2+濃度上昇が抑制され、細胞死やJNK、p38のリン酸化も抑制された。また、HSC4-siTRPV4ではHSC4-siCTRLと比較しEMT関連転写因子の発現に差はなかったが、細胞間接着分子が減弱し、移動能が亢進した。以上より、TRPV4の機能調節は口腔癌に対する新規の治療法になりうることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口腔癌におけるTRPチャネルを標的とした基礎的研究はこれまでに報告がなかった。本研究により口腔癌に発現するTRPチャネルの機能調節が癌細胞の性質を変化させ、治療応用も可能であることが示唆された。また、既存の抗癌剤を減量させる可能性も明らかにでき、副作用低減や完遂率の改善にも繋がる新しい多剤併用療法の可能性を秘めている。イオンチャネル製剤は低分子化合物であることから、比較的安価で大量生産が可能である。このことは、がん患者増加による医療費高騰に対しても、医療費抑制という社会的課題を解決する一つの方法にもなりうると考える。
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