研究課題/領域番号 |
17K17267
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
鳴瀬 智史 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 客員研究員 (70549609)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | セツキシマブ / アルペリシブ / 口腔癌 / 耐性 / PIK3CA / PI3Kp110α / PIK3CA遺伝子 / セツキシマブ耐性 / 口腔扁平上皮癌 / 上皮間葉転換 / EGFR |
研究成果の概要 |
本研究では口腔扁平上皮癌におけるPIK3CA遺伝子がコードするPI3K110αタンパク発現とセツキシマブの治療効果について検討した。 結果としてPI3Kp110αの発現はセツキシマブ非感受性群で有意に高発現していた。累積生存率ではPI3Kp110α発現群で低下がみられた。口腔癌細胞株ではPI3Kp110α阻害薬でタンパク抑制することで、下流の因子の発現低下およびセツキシマブ感受性の向上が認められ、上皮間葉転換の抑制も確認できた。In vivoの検討でもPI3Kp110αを抑制することで腫瘍径の縮小が認められ、セツキシマブ感受性の向上がみられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
セツキシマブ療法は再発/転移口腔癌の標準治療として普及している。奏効率は高く、一定の生存期間の延長が期待でき、我々もその治療成績について欧文雑誌で公表している。しかしながら、長期投与に伴う薬剤耐性も問題となっており、セツキシマブ以降の治療選択肢については科学的根拠の高いものがほとんどない。本研究ではそのセツキシマブ薬剤耐性を克服するための研究を行い、一定の成果を出すことができた。これが実臨床に応用されれば、再発/転移口腔癌の生存期間のさらなる延長が期待でき、社会的意義は十分にあると考える。
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