研究課題/領域番号 |
17K17274
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
中元 雅史 熊本大学, 医学部附属病院, 診療助手 (90779175)
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研究協力者 |
中山 秀樹
廣末 晃之
山本 達郎
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ANGPTL4 / エピジェネティクス / HIF-1α / 口腔癌 / 細胞外環境応答 / HIF1α / CTCF |
研究成果の概要 |
様々な癌腫でANGPTL4の高発現は予後不良因子として知られている。口腔癌においても、その高発現は予後との相関性が報告されているが、低酸素環境下でのANGPTL4の発現制御の機構については明らかではない。低酸素環境下で培養した口腔癌細胞株を用いて実験を行い、ANGPTL4の発現上昇を確認した。ANGPTL4遺伝子座における低酸素誘導因子であるHIF-1αの結合を確認した。同部位では転写活性化のマークであるH3K27Ac(ヒストンH3リジン27のアセチル化)の結合上昇を確認した。ANGPTL4の遺伝子発現制御に、HIF-1αがエピジェネティックな機序を介して関与していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
同じ転写のアウトプットでも、そのアウトプットにまで至る過程は一つではなく、転写因子の結合や高次クロマチン構造の状態によって様々である。ANGPTL4は脂質代謝やインスリン抵抗性といった生物の恒常性維持の観点からも重要な因子であるため、治療標的として考えた際に単純にANGPTL4の発現を低下させてやれば良いわけではない。悪性基質を獲得した癌細胞特異的に起こっているANGPTL4遺伝子のエピゲノムを介した転写制御のメカニズムを解明することで、より特異性のある治療標的としての因子を抽出することができる可能性がある。
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