研究課題
若手研究(B)
歯の再生を実現するためには、良質で安全な細胞シーズを十分量準備するための技術開発が必要である。本研究の目的は、遺伝子導入法およびスフェロイド培養法を基軸として、効率的で安全な象牙芽細胞への分化能を有するゼノフリーヒトiPS細胞由来歯性間葉細胞の分化誘導を目指した基盤技術を確立することとした。フィーダーフリー培養法で培養したヒトiPS細胞から歯性間葉細胞の前駆細胞である神経堤様細胞を樹立し、神経堤マーカー遺伝子の発現亢進を確認した。さらに、ヒトiPS細胞由来神経堤細胞から歯性間葉細胞への分化を誘導させるため、遺伝子導入や歯性細胞培養上清の添加を行なった。
歯の再生は広く社会から切望されている。歯の再生を実現するには、幹細胞から歯を構成する上皮・間葉細胞への分化誘導方法を確立しなけらばならない。本研究により、ヒトiPS細胞から神経堤細胞を経て歯性間葉細胞の分化を誘導する技術を開発するための基盤的知見が得られた。これらの知見に基づき、今後さらにヒトへ応用可能な、安全で効率的なiPS細胞由来歯性細胞分化技術開発の進展が期待される。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)
Acta Medica Okayama
巻: 73 号: 3 ページ: 255-262
10.18926/AMO/56869
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https://ousar.lib.okayama-u.ac.jp/56869
Sci Rep.
巻: 9 号: 1 ページ: 368-368
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