研究課題
若手研究(B)
内頸動脈狭窄症はアテローム性動脈硬化症が原因で生じる疾患である。過去の研究で、アテローム性動脈硬化症病変部位から口腔細菌の検出を認め、口腔細菌とアテローム性動脈硬化症との関連が示唆されている。本研究では、内頸動脈狭窄症患者の頸動脈と口腔内プラークを用いて、それぞれの細菌叢を16S rRNAメタゲノムシーケンスで網羅的に解析し、細菌叢の比較検討を行った。2016年4月から2018年2月までに54例の検体を集めて分析解析を行い、今年度は論文作成を行った。研究結果から口腔内細菌は動脈硬化の発症に直接的または間接的に関与していることが示唆された。今後、内頸動脈狭窄症患者における各細菌の特徴およびそれらの相互関係を理解するためには、口腔内だけでなくアテローム病変で認める細菌もまた複雑な微生物叢からなる多菌感染症と考える必要がある。口腔常在菌に関する包括的な研究は、各細菌の特徴および宿主防御システムとの相互関係を理解するために必要である考える。
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