研究課題/領域番号 |
17K17552
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
地域看護学
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研究機関 | 梅花女子大学 |
研究代表者 |
西田 大介 梅花女子大学, 看護保健学部, 助教 (80783729)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 自殺未遂 / 再企図 / 保健師 / 行政 / 自殺予防 / 自殺未遂者 / 地域 / 支援 / 保健所 / 地域支援 / 再企図防止 / 行政機関 |
研究実績の概要 |
自殺未遂者支援の経験がある市町村の保健師にインタビューを実施し、分析を行った。市町村で働く保健師は、自殺未遂者が再企図しないように、精神科医や保健所等の専門家に助言を求めながら、自殺未遂者に「死なない約束」や「次の約束をする」など研修会等で得た知識を駆使しながら支援していた。しかし、支援していたにも関わらず再企図されてしまった保健師も多く、支援方法が正しかったのか悩み苦しんでいた。 市町村保健師のインタビュー前に実施した保健所保健師にインタビューした結果からは、諦めずに関わることでSOSをキャッチし、家族への支援を行い未遂者の家庭での居場所を作ること。そして、経験を共有し、地域の様々な支援機関等との協働によるチームアプローチの強化に重点が置かれていた。自殺未遂者本人に直接話を聴き再企図予防支援を行う市町村と関係機関と連携しながら自殺未遂者の居場所作りに重点を置く保健所との違いが見受けられた。この結果は、対住民の直接支援が多い市町村と広域的・専門的支援を行うことが多い保健所の特徴が自殺未遂者支援にも反映されていると考えられる。市町村と保健所がそれぞれ役割分担をしながら支援を行うことが効果的であることが示唆された。また、市町村の保健師が支援中に再企図された場合に、市町村の保健師のメンタルケアを支援する必要がある。 量的な側面からも自殺未遂者の支援内容を明らかにするため、保健所で支援した自殺未遂者107名の支援内容や支援開始後の再企図の状況について個人が識別できない形式でデータ提供をしてもらい分析を行った。その結果、本人との関わりが持て、継続した支援ができた人は再企図しておらず、支援することで再企図を予防できていることが示唆された。 分析した結果について、現在、論文として作成中の段階である。本研究結果は、地域での効果的な自殺未遂者支援につながることが期待される。
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