研究課題/領域番号 |
17K17560
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
考古学
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 東亜大学 (2019) 北海道大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
平澤 悠 東亜大学, 人間科学部, 講師 (10794703)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 北米考古学 / ファーストアメリカン / 細石刃 / 彫器 / 石器石材 / 石材分布 / アラスカ / 細石刃石器群 / チャート / アラスカ考古学 / 石器石材研究 / 考古学 / 先史学 / 第四紀学 |
研究成果の概要 |
本研究は、内陸アラスカにおける1)細石刃石器群に用いられた石器石材とその分布状況、2)細石刃および彫器製作技術の歴史的変化、3)石器製作技術と石器石材の関係を明らかにするという目的で実施された。これらの研究を行うために、内陸アラスカの遺跡周辺地における石器石材分布調査と、更新世末から白人との接触期直前まで複数の居住痕跡を残すスワンポイント遺跡およびブロークンマンモス遺跡から出土した細石刃核・彫器の製作方法・石材利用調査を行った。その結果、遺跡周辺でチャート・流紋岩の分布地が発見された。 細石刃および彫器は、約14,500年前の文化層とそれ以降に技術・石材共に隔たりがあることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果以下のことが明らかになった。1)最初の移住集団は、湧別技法と呼ばれる汎東アジア的石器製作技術を持っていたが、その後に形成された遺跡の資料にはこの技術が用いられていない。2)骨や角の加工に用いる彫器の製作方法や形がより新しい年代に比定される遺跡のそれと大きく異なる。3)この集団は、本研究で確認された遺跡周辺に分布するチャートをほぼ用いず、ユニークな別の石材を利用している。これらを踏まえると、現時点では、最初の集団とその後の集団の間には、文化的に隔たりがあると捉えた方が妥当である。この結論は、北米先住民の祖先が、1回きりではなく、複数回の小さな波によって到達したというモデルを支持する。
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