研究課題/領域番号 |
17K17598
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
科学社会学・科学技術史
文化財科学・博物館学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
安田 容子 東北大学, 災害科学国際研究所, 助教 (60726470)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 蒐集 / 博物図譜 / 松森胤保 / 庄内地方 / 地域文化 / 科学史 / 文化財・文化遺産 / 博物館資料論 / 動物観 / 博物学 |
研究成果の概要 |
本研究では、松森胤保の蒐集活動に注目し、蒐集記録である『家蔵五玩雑録』の翻刻と分析を行い、そのうち、生物に関する蒐集の多い巻一についてのみ、翻刻資料集を作成した。『家五玩雑録』巻一にあたる江戸時代から明治年までの時期には、動植物や貝がらなど、生物に関する資料を中心に蒐集していたが、明治10年以降、積極的に蒐集活動を行うものの、生物関係資料は少なくなり、採集による個体の蒐集より、剥製や嘴などの部分を店で購入することによる蒐集が多くなっていた。蒐集物の変化は、博物図譜作成に直接つながる行為である。『家蔵五玩雑録』に記録された蒐集物が『両羽博物図譜』作成の基盤となっていることを提示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、松森胤保の未公開資料のうちの一冊を翻刻公開し、内容を分析することによって松森胤保の蒐集活動への意識および彼の周辺における蒐集について明らかにした。近代における地方科学者の開物学に関する意識および、博物館構想について明らかにしたことは、科学史研究への一助となる。また、巻一の写真付きの翻刻資料集の刊行は、科学史研究のみならず、生物学等の研究者による分析が可能になり、今後、博物図譜を通じた学際研究へとつなげていくことができる。さらに翻刻資料集の作成は、地域における地域資料の活用へとつながる。
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