研究課題/領域番号 |
17K17604
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎
物性Ⅰ
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研究機関 | 九州大学 (2022) 東北大学 (2019-2021) 国立研究開発法人理化学研究所 (2017-2018) |
研究代表者 |
仲井 良太 九州大学, 理学研究院, 特任助教 (30638987)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 熱伝導 / 重力場 / 非相反応答 / 非エルミート / 境界条件 / ブースト変形 / 熱輸送 / ドルーデ重み / 量子ホール効果 / ジョセフソン効果 / 奇周波数超伝導 / ワイル超伝導 / 熱ホール効果 / 超格子 / ワイル半金属 / 熱応答 / 非相反性 / トポロジカル絶縁体 / トポロジカル超伝導体 / 物性理論 |
研究成果の概要 |
固体物質中で主に電子が運ぶ熱伝導の理論を量子力学的な観点から調べた。その結果、熱伝導現象と時空変換の関係を利用することで固体物質の熱の流れやすさを計算する新しい公式を導いた。この公式は波動関数の境界条件という量子力学的な性質と熱の流れやすさを結びつける公式であり、電流の流れやすさの場合にはコーンの公式として知られていたものを熱伝導に拡張した結果である。また熱の流れやすさが向きによって異なる非相反熱応答の理論を調べた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
固体物質の熱伝導現象の中でも近年特に量子力学的性質が強く現れる現象が実験物理の分野でも重要になりつつある。本研究で導入された公式は広く一般の量子系に適用可能であるため、熱伝導現象の量子力学的側面の理解が深まることが期待される。また非相反熱応答現象は別の言葉で言うと順方向と逆方向で熱の流れやすさが異なるという整流効果である。電気伝導の整流効果を利用したダイオードやトランジスタのように熱の非相反性の強い物質が開発されれば、固体物質中の熱を自在に操ることができ、排熱の有効利用などの熱に関する問題の解決手段となることが期待される。
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