研究課題/領域番号 |
17K17616
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
実験心理学
認知科学
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研究機関 | 福島大学 |
研究代表者 |
高橋 純一 福島大学, 人間発達文化学類, 准教授 (10723538)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 書字エラー / 対称性 / 同等集合サイズ / 空間配置 / 心的イメージ / パターン内変換構造説 / パターンの物体数 / ADHD / パターン認知 / 複雑さ / 書字障害 / 認知モデル |
研究成果の概要 |
本研究では,まず,パターンの対称軸の観点から漢字部首が配置される空間位置を決めて「評価パターン」を作成し,評定実験によりその妥当性について検討した。次に,この評価パターンを用いて,小学生(5年生と6年生)を対象とした漢字書字エラーについて分析を行った。結果から,漢字パターンの複雑さが上昇するにつれて,正答率が低下することがわかった。特に,漢字パターンの複雑さは学年による影響を受け,5年生において複雑さの影響が顕著であった。また,認知モデルについても検討し,漢字パターン認知の書字エラーには,同等集合サイズ,変換構造,物体数などパターン認知の理論も用いるとより説明できることを考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
漢字は,部首が空間的に配置されて構成されたものである。パターン認知研究では,物体の空間的複雑さが認知(記憶)成績に影響を及ぼすことが指摘されてきた(複雑なものは覚えにくい)。したがって,漢字書字の成績(漢字書字エラー)は,漢字を構成する部首の空間配置によって影響を受けると推測され,本研究を実施した。当初の予測の通り,漢字部首の空間配置が複雑になると,漢字書字エラーが上昇した。本研究の知見は,漢字の学習において,漢字部首の空間配置に注目して指導することの有効性について示唆する。
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