研究課題/領域番号 |
17K17618
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
エネルギー学
環境モデリング・保全修復技術
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研究機関 | 福島大学 |
研究代表者 |
小井土 賢二 福島大学, 共生システム理工学類, 特任准教授 (60611762)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 放射性セシウム / ガス化 / 森林除染 / 炭酸セシウム / ポルサイト / XAFS / セシウム固定化 / 放射性セシウム汚染木質 / 熱力学平衡計算 / 還元雰囲気 / 残存率 / モデリング / バイオマスガス化 / 反応・分離工学 / システム工学 / モデル化による数値シミュレーション |
研究成果の概要 |
福島第一原子力発電所の事故後、森林は除染の対象外とされてきた。今後、森林除染により発生する木質をガス化発電の燃料として利用することができれば、森林地域の活性化が期待できる。本研究では、木質を700~900℃の還元雰囲気でガス化する際、木質中の放射性Csは約8割が灰中に残存することがわかった。この灰に含まれるCsに関しては、安定なゼオライトであるポルサイトというCs鉱物として固定化が可能である。従来は、ポルサイト化の際にCsが不足する際は合成時にCsを追加して補っていたが、ガス化の原料にCsCO3として添加することでガス化の効率を高める触媒として作用し、尚且、鉱物の原料とすることが可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
福島県や周辺地域では居住地域の除染は完了したが、広範囲にわたる森林の除染は進んでいない。福島県内の木質を燃料としたガス化発電においては、木質燃料の放射能に対する基準値やCsの揮発条件に注意を払う必要がある。本研究では、放射性Csの揮発条件として反応温度・雰囲気ガスなどの条件を明らかにすることができた。この結果は県内のバイオマスガス化発電導入のブレークスルーとなることが期待される。また、将来的な森林除染のために、放射性セシウムを含む木質燃料の利用方法として、原料からCs固定化までのシステムを考案した。このシステムにより添加剤を再利用しながら使用することで効率的な汚染木質利用が可能となった。
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