研究課題/領域番号 |
17K17651
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
自然人類学
人類遺伝学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中 伊津美 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 特任研究員 (10723778)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | オセアニア / SNP / BMI / 肥満 / 多型 |
研究成果の概要 |
本研究では、なぜオセアニア人は肉置き豊かなのか?という問いに答えるべく、オーストラリア・アボリジニと東アジア人のBMI増加と関連が報告されているSNPについて解析を行った。rs1347857とrs11671664がオセアニア集団のBMI増加と有意な関連を示したが、集団平均に対するBMI増加の効果(2βf)は小さく、祖先集団から受け継いだBMI関連アリルのみではオセアニア集団の高いBMIを説明できなかった。GIPR遺伝子上の多型は、経口グルコース負荷後2時間の血糖値と強く関連することが知られている。シークエンス解析によって、トンガ人のGIPR遺伝子上のRBP結合サイトに5個の新規多型を検出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オセアニア地域において、肥満や肥満からもたらされる高血圧、糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病は深刻な健康問題となっている。本研究によって、祖先集団から受け継いだBMI増加関連アリルの蓄積のみではオセアニア集団の肥満罹患率の高さを説明することはできなかった。 オセアニア集団特異的変異の存在が明らかになり、リモートオセアニアに移住した人類が、新たな環境に適応する過程で生じた遺伝的多様性の理解にはさらなる解析が必要である。
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