研究課題/領域番号 |
17K17673
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
分子生物学
システムゲノム科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
泉 奈津子 東京大学, 定量生命科学研究所, 助教 (50579274)
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研究協力者 |
庄司 佳祐
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | piRNA / RNAサイレンシング / Trimmer / Zucchini / ヌクレアーゼ / トリミング / トランスポゾン |
研究成果の概要 |
本研究では、カイコ卵巣由来のモデル細胞BmN4においてTrimmer KOラインを樹立し、Trimmerの基質であるpiRNA前駆体の生成機序を解析した。その結果、カイコのpiRNA前駆体は30~40 ntの長さであり、エンドヌクレアーゼBmZucおよびPIWIタンパク質による切断の両方の経路により産生されることが明らかとなった。さらにTrimmer KO細胞の抽出液を用いることで、BmZuc切断によるpiRNA前駆体の産生を再現できるin vitro実験系を確立し、BmZucが~35 nt程度のpiRNA前駆体を生成すること、これにはRNAヘリカーゼBmArmiが必要であることを実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
piRNAを産生できない動物個体は、生殖巣の形成不全がみられ不妊となることから、生殖細胞におけるpiRNA経路の重要性は明白である。その一方で、どのようにしてpiRNAがつくられるのか、その産生機構については未だ不明な点が多い。本研究はカイコのモデル細胞を用いてpiRNA産生過程の一端を明らかにしており、piRNA産生機構の理解を前進させるものとして学術的意義がある。また、本研究で確立した実験系や技術手法は、今後のpiRNA研究においても役立つことが期待できる。
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