研究課題/領域番号 |
17K17677
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
天文学
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 筑波大学 (2019) 東京大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
井上 茂樹 筑波大学, 計算科学研究センター, 研究員 (80791053)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 銀河動力学 / 力学解析 / 暗黒物質 / 矮小銀河 / 粒子モデル / マルコフ連鎖モンテカルロ法 / 理論天文学 / 計算物理 |
研究成果の概要 |
本研究では、現代の天文学・宇宙物理の大きな謎の一つである、矮小銀河の暗黒物質の分布形状の推定に挑戦した。数学解に基づいてきた従来の計算法とは大きく異なる、スーパーコンピュータによる数値的な新手法の開発を行った。この手法は数学的な方程式に頼らないため幾何学的な柔軟性に優れており、従来法では扱えなかった形状の暗黒物質分布をも扱うことが出来る。 結果として、手法の理論的な実行可能性を示すことができたが、現状の計算機の能力では十分な精度を得ることができないということも分かった。今後の大型計算機の発展やデータサイエンス的手法の応用などの計算高速化により将来的な目的達成を目指して研究を続けたい。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では銀河天文学、宇宙論といった分野に関連する重要な、矮小銀河の暗黒物質ハローの問題を解き明かすための新しい手法の開発を行った。既存の方法の応用ではなく、全く新しいアイデアでこれまでに知られていない方法に取り組んだという点で学術的な意義が認められると思う。また、従来の解析的手法に頼らず大型コンピュータのパワーを最大限に活用して初めて成果が得られる手法であり、国内でも開発が進められるスーパーコンピュータの新しいアプリケーションの提案であると言える。今回の研究では十分な精度を得られなかったが、必要な計算量などの見積もりには成功しており、今後の将来的な大型コンピュータ計画へ期待を引き継いだ。
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