研究課題/領域番号 |
17K17681
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
動物生理・行動
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
阿部 崇志 東京大学, 定量生命科学研究所, 助教 (70756824)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 2光子顕微鏡カルシウムイメージング / 嗅覚記憶学習 / ショウジョウバエ / キノコ体 / 2光子カルシウムイメージング / 匂い応答地図 / 光遺伝学 / シナプス可塑性 / 神経科学 / 行動遺伝学 / 記憶学習 / 神経可塑性 |
研究成果の概要 |
ショウジョウバエのキノコ体は、忌避/報酬刺激と嗅覚刺激の連合学習による記憶形成の場である。キノコ体神経には機能が異なるサブタイプが存在し、各々の軸索束は投射先別に複数の出力領域に区画化され制御をうけると考えられている。 2光子顕微鏡を用い、サブタイプを分離した軸索束の複数出力領域における学習前の匂い応答をカルシウムイメージングし、可塑性解析の基盤となる神経科学的回路地図を構築することを計画した。発現特異性の高いキノコ体神経のsplit-Gal4系統と、それらの出力領域を区画化標識するために適したLexA系統の組み合わせを見出し、匂い刺激へのカルシウム応答をサブタイプ毎に記録して解析した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
キノコ体のポストシナプス側であるMBON神経においては、網羅的に単一神経レベルの解像度で匂い応答が調べられ、可塑的変化が顕微鏡下で示された。 一方、プレシナプス側であるKCsにも可視的に検出可能なレベルの可塑性があるのかどうかは未だはっきりしていない。これには、それぞれのKCサブタイプの区画化された出力域においてどのような活動や制御があるのかについて多くが未知であり、変化の検出の前提となる生理学的知見が不足していることが一因として考えられる。サブタイプを分離した発現系統を用いることで、可視的に、時空間的分解能が高い回路地図の構築が可能となり、匂い記憶の形成メカニズムの理解に近づけると考える。
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