研究課題
若手研究(B)
原発性免疫不全症(PID)とは、免疫に関連する遺伝子異常に起因する先天性の疾患である。Epstein-Barr ウイルス(EBV)や水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)に関連した悪性腫瘍などの重症疾患に罹患した患者から、遺伝子変異を同定することで基礎にPIDのあることを証明した。このことは、まれなPIDの同定のみならず、当該遺伝子がヒトにおいてどのような免疫応答に重要であるかを示している。本研究では、EBVやVZVに対する感知やT細胞活性化にウイルス特異的な経路があること、リバータントを有する患者の観察から約10%の正常CD8+T細胞を補えば臨床症状を改善し得ることを示した。
本研究は、ヒトへルペスウイルス(HHV)に起因する重症疾患の原因解明に加えて、将来的な治療法の発展に寄与する。原発性免疫不全症(PID)の一部では遺伝子治療あるいは養子免疫療法が将来的な治療法として期待されているが、SAP欠損症に対してはCD8+T細胞の10%以上を補正すればHHVの一つであるEpstein-Barr ウイルス(EBV)に対する制御が期待できることが示唆された。また、EBVは腫瘍ウイルスとしても知られており、それに対する免疫機構の解明は、基礎にPIDがないより多くの人口におけるEBV関連疾患の治療開発の基盤を確立することになる。
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