研究課題/領域番号 |
17K17712
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
疫学・予防医学
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
岩谷 駿 東京工業大学, 生命理工学院, 助教 (80608373)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | ヘリコバクター・ピロリ / ピロリ菌 / シアル酸 / シアル酸転移機構 / シアル酸転移酵素 / 細菌学 / 疫学・予防医学 / 細菌 / 感染症 / 糖鎖 / 免疫学 |
研究成果の概要 |
ある特定地域型のピロリ菌ゲノム上に、シアル酸転移機構関連の遺伝子クラスターが保存されていることを見出した。当該ピロリ菌株を用いた実験により、これら遺伝子クラスターが実際に発現していること、また、組換えタンパク質を用いた実験から、2種のシアル酸転移酵素(ST1/ST2)がそれぞれ酵素活性を有することが明らかとなった。これら一連の機構により、当該ピロリ菌は自身のもつリポ多糖(LPS)をシアリル化し、他のピロリ菌とは異なる抗原性を示すとともに、ヒト免疫細胞に対してより強い炎症性作用を示すことが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果により、一部のピロリ菌がシアル酸転移機構を有しており、自身の抗原性や病原性に影響を及ぼしていることが明らかとなった。これは、「ピロリ菌はシアル酸転移機構をもたない細菌である」という細菌学上の通説を覆す結果であり、同機構がピロリ菌の新たな病原因子であることを示す結果である。今後、同機構が新たな分子疫学マーカーとして評価されることで、新たなピロリ菌感染予防法、治療法の確立に貢献するものと期待する。
|