研究課題/領域番号 |
17K17747
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
神経生理学・神経科学一般
実験病理学
|
研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
中村 友也 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 助教 (70733343)
|
研究協力者 |
一條 裕之 富山大学, 医学部 解剖学講座, 教授
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | パルブアルブミン / 幼少期ストレス / 外側手綱核 / 不安 / うつ / 神経可塑性 / 母子分離ストレス / 神経活動性 / 抑制性神経細胞 / 不安様行動 / ペリニューロナルネット |
研究成果の概要 |
過度の幼少期ストレスが成長後の不安やうつを惹起するメカニズムを明らかにするため、生後10-20日のマウスの仔を母親から毎日3時間分離し,成長後の個体の行動とストレス関連部位の外側手綱核、海馬、扁桃体の神経回路変化を調査した。幼少期ストレスを与えた群では、コントロールと比較して外側手綱核特異的に抑制性のParvalbumin陽性細胞数が減少し、ストレス下の興奮性神経細胞の活動性が上昇し、不安様行動とうつ様行動がみられた。本研究では不安やうつを引き起こす幼少期ストレスが外側手綱核特異的に抑制性回路を改変して高次機能に影響を及ぼすことを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
外界から影響を受け、経験が神経回路の構造と機能に効果を及ぼす幼少時期を臨界期と呼ぶが、情動の臨界期の存在はこれまで明らかではなく、情動の神経回路の発達と成熟の機構の知見は乏しかった。我々は、本研究において、情動の臨界期を実証的に検証できる動物モデルを確立し、幼少期ストレスに関連した不安様・うつ様症状の発症を見出した。本研究は情動の臨界期のさきがけとなる研究で、幼少期の経験の錯乱が情動の神経回路に与える影響を検証できた。
|