研究課題/領域番号 |
17K17795
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物物理学
生理学一般
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
入江 克雅 名古屋大学, 細胞生理学研究センター, 助教 (20415087)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | イオンチャネル / X線結晶構造解析 / イオン選択性 / 電気生理学 / 構造解析 / 構造生理学 / 構造活性相関 |
研究成果の概要 |
神経情報伝達や筋収縮などに必須の役割を果たすタンパク質であるイオンチャネルについて、通るイオンを決める透過経路を構成するアミノ酸の役割を明らかにしました。イオンの大きさを識別するアミノ酸の同定や、リチウムイオンの選択性を上昇させるアミノ酸の同定に成功しました。 また、生命の共通祖先に比較的近い細菌から、世界で初めて細菌が持つカルシウムチャネルを発見しました。このチャネルは通すイオンを決める部分がヒトなどの高等生物のカルシウムチャネルと類似点を持っており、その部分でよく保存されているグリシンと呼ばれるアミノ酸が通すイオンの決定に重要であることを確かめました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これらの成果は神経伝達の電気信号の電線、すなわち思考や記憶の基本素子ともいえるイオンチャネルの信号を伝える方法について明らかにするものであり、イオン選択性の獲得過程であるイオンチャネル進化においてミッシングリンクであった先祖型のカルシウムチャネルについての知見を与えるものです。この結果をもとにした機能理解によって、これらのチャネルが関わる高血圧・不整脈・疼痛などに効果的に作用する薬剤の開発の基礎となることも期待されます。また、産業利用に有用なイオンであるリチウムイオンの透過効率が上がるチャネルはし、選択的な回収方法などのへの技術応用につながる成果になります。
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