研究課題/領域番号 |
17K17822
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
物性Ⅰ
原子・分子・量子エレクトロニクス
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
手塚 真樹 京都大学, 理学研究科, 助教 (40591417)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 多体局在 / 量子カオス / SYK模型 / トポロジカル輸送現象 / 準位統計 / スクランブリング / エンタングルメント・エントロピー / Sachdev-Ye-Kitaev模型 / トポロジカル量子ポンピング / 厳密対角化 / ランダムポテンシャル / 密度行列繰り込み群 / 非時間順序相関 / リアプノフスペクトル / トポロジカル量子現象 / 冷却気体系 / 量子ダイナミクス / 物性理論 / トポロジー / 量子エレクトロニクス / 強相関エレクトロニクス |
研究成果の概要 |
量子系の新たなトポロジカル輸送現象として、二次元光格子系に斜めの格子を加えた系で、冷却原子が格子の駆動方向と一般に異なる向きに量子化された輸送を示す現象を理論的に提案した。また、トポロジカル超伝導体などでの実現が期待され、重力系とホログラフィー対応を持つと考えられるサチデフ-イェ-キタエフ模型に、フェルミオンのホッピングを導入した際のカオス性の破れがフォック空間での多体局在現象であることを示し、この系の局在前後のふるまいを解析的・数値的手法で明らかにした。これらに関連し、有効電場や磁場の制御による量子多体系ダイナミクスの予測を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
量子多体系のフォック空間での局在として、多体局在現象を定量的に解析的・数値的手法の両面から研究できる模型を確立した。多体局在-カオス転移を特徴づける量として、エネルギー準位統計やスペクトル構造因子の振る舞いを明らかにした。また、有限時間のリアプノフスペクトルや、2点相関を行列とみた際の特異値の準位統計も、多体局在相に隣接するカオス的ダイナミクスの領域を特徴づけることを提案した。さらに、強電場下での電荷の局在現象を基に、スピン自由度の時間発展を逆転できる系を提案したが、これは量子情報の非局所化(スクランブリング)を定量化する非時間順序相関の実験的測定につながるものである。
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