研究課題/領域番号 |
17K17828
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
実験心理学
自然人類学
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研究機関 | 京都市動物園 (2018-2020) 京都大学 (2017) |
研究代表者 |
山梨 裕美 京都市動物園, 生き物・学び・研究センター, 主席研究員 (80726620)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 霊長類 / チンパンジー / 長期的ストレス / 社会関係 / スローロリス / ストレッサー / 健康 / 心疾患 / アロスタティックロード / 社会行動 / 行動 / 動物福祉 / 行動傾向 / ストレス / 動物 / 行動学 |
研究成果の概要 |
本研究では、チンパンジーなどのヒト以外の霊長類を対象として、長期的なストレスレベルに影響する要因を検討するものである。 チンパンジーを対象とした研究から、長期的なストレスレベルには、オスにおいて社会関係をどのように形成しているかが影響していることがあきらかとなった。長期的ストレスと心疾患などの健康リスクや個体の生存に関連している証拠はみつからなかった。別種の霊長類であるピグミースローロリスにおいては、社会環境の変化によってストレスが長期化することは確認されず、種差も影響する可能性が示唆された。これらの一連の検討を通じて、長期的ストレスレベルの客観的な評価方法についても複数種で確立できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
すべての生物は様々なストレッサーに晒されているが、ストレスが長期化するかどうかは、個々人の特性に大きく左右される。適度なストレスは日常に刺激を与えるが、長期的ストレスは、身体的・精神的な病気へとつながることもあり、さらに繁殖などにも影響を与える。そのため長期的ストレスは現代の大きな問題であり、その長期化メカニズムを解明することは急務である。ヒト以外の霊長類における長期的なストレスと行動の関連を調べ、ヒトと比較することは進化的な背景を考察することに寄与すると考えられる。また、近年ますます関心が高まる動物福祉向上のための現場での努力やその学術領域の確立のためにも今回の研究成果は重要と考えられる。
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