研究課題/領域番号 |
17K17847
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
細胞生物学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
國井 政孝 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (80614768)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 細胞極性 / 細胞内輸送 / SNARE蛋白質 / SNAP23 / 神経発生 / N-cadherin / 開口放出 / 神経前駆細胞 / apical junction / 解剖学 / 組織学 / 発生学・形態形成学 |
研究成果の概要 |
本研究は、神経細胞などの極性細胞がどのように極性を形成するか解明することを目的とし、細胞内において蛋白質を輸送する小胞と細胞膜との融合に働くSNARE蛋白質であるSNAP23の遺伝子欠損マウス(KOマウス)の解析を行った。 神経特異的KOマウスでは大脳や小脳の形成不全が生じ、SNAP23が脳の形成に必須であることが示唆された。発生中の大脳皮質や小脳においてSNAP23は神経前駆細胞の頂端側に豊富に存在しており、細胞間接着分子であるN-cadherinの頂端膜への局在化に寄与していることが明らかとなった。SNAP23は細胞間接着の制御を介して神経前駆細胞の極性形成に重要であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、SNAP23の機能に関する研究は主に培養細胞レベルで行われてきた。本研究によってSNAP23が細胞の極性形成を通して組織形成へ関与するという知見は培養細胞レベルの解析では得られないものであり、個体レベルでのSNAP23の機能を解析した本研究は学術的に意義のある成果であると考えられる。また、SNAP23 KOマウスの表現型は大脳皮質の形態異常が生じる滑脳症や二分脊椎、小脳の欠損が生じるダンディー・ウォーカー症候群などの疾患と何らかの関連があることも考えられるため、それらの病態解明や治療法の開発につながる可能性を持っていると考えられる。
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