研究課題/領域番号 |
17K17926
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
寄生虫学(含衛生動物学)
感染症内科学
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
田中 健 香川大学, 医学部, 助教 (60750023)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | マラリア / 薬剤スクリーニング / 希少糖 / 感染症 / 伝播阻止 / 薬剤耐性獲得メカニズム |
研究成果の概要 |
自然界にわずかしか存在しない単糖である希少糖の1種は、マラリア原虫の媒介蚊体内期の発達を阻害する。その作用メカニズムの解明は、マラリア伝播阻止薬の開発に大きく寄与することが期待できる。本研究では、培地中の原虫に複数の希少糖を加えることで、「ヒト体内期の原虫に対する希少糖の効果の観察」および「『蚊体内期における発達の阻害は希少糖によるグルコースの取り込み阻害が原因である』という仮説の検証」を行った。培地中に加える実験では、希少糖はヒト体内期の原虫に効果を示さなかった。また、その結果から、希少糖による蚊体内期の発達阻害は、グルコースの取り込み阻害によるものではない可能性が強く示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マラリアは毎年50万人に迫る死者を出す寄生虫感染症である。近年、第一選択薬であるアルテミシニンが効きにくいマラリア原虫が報告されており、マラリア制圧には「患者の治療」以外の戦略が求められてきた。宿主であるヒトと媒介者である蚊の間での「伝播阻止」は、新たな戦略の一つである。希少糖の一種が「伝播阻止」効果を示すことから、本研究ではその作用メカニズムの解明を行った。その結果、作用メカニズムが当初考えられた「グルコースの取り込み阻害」という単純なものではないことが示唆された。本研究をベースとしたさらなる研究の進展によって、作用メカニズムの解明と伝播阻止薬開発が促進されることが期待できる。
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