研究課題/領域番号 |
17K18008
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
グリーン・環境化学
木質科学
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研究機関 | 京都府立大学 |
研究代表者 |
細谷 隆史 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (40779477)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | バイオマス / リグノセルロース / リグニン / 変換 / バニリン / 4級アンモニウム塩 / アルカリ / 空気酸化 / テトラブチルアンモニウム / 酸素 / 木質バイオマス / 4級アンモニウム / 量子化学計算 |
研究成果の概要 |
本研究は、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(TBAH)などの4級アンモニウム塩を含む反応媒体中でのリグニンからの高選択的バニリン生産に関するものである。課題研究全体を通して、TBAH反応媒体中でスギ木粉中の天然リグニンをO2によって酸化分解することで、約25%という非常に高い収率でバニリンが生成することが見いだされた。また、4級アンモニウムイオンの作用機構としては、リグニンの分解中に生成するバニリン前駆体が4級アンモニウム塩のアルキル末端との相互作用によって安定化するメカニズムが提案された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的な意義:リグニンからのバニリン生成としては、該当分野においてニトロベンゼンを酸化剤として用いたアルカリニトロベンゼン(AN)酸化が至上の方法として定着している。本研究で得られたバニリン収率は、AN酸化に匹敵するものであり、リグニン化学の研究分野に与える影響は非常に大きい。 社会的意義:空気酸化による木材中のリグニンからのバニリン生産は、1990年代までは世界のバニリン生産における主要な位置づけを占めるものであったが、現在は石油由来の方法に代替されている。本研究は、リグニンからのバニリン生産の「復活」を促すものであり、社会的に与える影響も大きいと言える。
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