研究課題/領域番号 |
17K18018
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
地域研究
中国文学
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研究機関 | 神戸市外国語大学 |
研究代表者 |
紺野 達也 神戸市外国語大学, 外国語学部, 准教授 (00506157)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 琉球 / 漢文学 / 蔡大鼎 / 冊封使 / 江戸上り / 離別詩 / 福州 / 琉歌 / 序跋 / 薩摩 / 鮫島白鶴 / 尺牘 / 中国文学 |
研究成果の概要 |
琉球王国最末期の漢文学者である蔡大鼎は漢籍から知を広く集積し、自らの漢詩文に用いるとともに、中国古典詩における詩題・詩型と内容の関係についても一定程度理解していた。さらに、蔡大鼎は中国の人士との間で尺牘(書簡)や詩歌を応酬するとともに、詩文集に対する序等を得ており、これらは彼の中国に関する知の形成に大きな役割を果たした。 また、蔡大鼎は日本や琉球との人々との交流を通して、琉球の文芸や日本の和歌に対する関心を示しており、かつ自らの漢詩文にそれを表現した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果の学術的意義は、琉球王国最末期の士族の文化的営為であり、また彼等の教養の水準をも示す漢詩文がどのようなものであったのか、そして、その背景となる知の形成・集積の諸相の一端を蔡大鼎とその作品を通して解明したことである。 近世琉球の漢詩文集は明治初年の琉球処分による国家の崩壊の後、その多くが徐々に沖縄県外に流出し、また沖縄戦で焼亡してしまった。したがって、新たに発見された漢詩文集を研究対象とした本研究がこれまで知られていない琉球王国の新たな一面を提示したことが本研究の社会的意義であると言えよう。
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