研究課題
若手研究(B)
認知症の発症には脳血流量の低下が深く関与している。一方、脳血流量の低下には心機能の低下が重要な役割を担っていることが指摘されているが詳細は不明である。本研究では、3次元心臓超音波法を用いて左室の収縮・拡張およびストレイン(心筋の壁収縮運動)と脳血流量との関連を検討した。その結果、左室の拡張末期容積、収縮末期容積、1回拍出量、駆出率と脳血流量(内頸動脈+椎骨動脈血流量)との間に関係性は認められなかった。一方、ストレインの中でも長軸方向のストレインと脳血流量との間に関係性が認められた。3次元心臓超音波法を用いて左室収縮・拡張機能を詳細に評価することで、心機能と脳血流量との関係が示された。
心機能の低下が脳血流量低下を引き起こし、さらに、認知機能低下に関与することが明らかになれば、認知症発症予防に心機能を維持することの重要性を示すことができる。本研究では、脳血流量が心筋の壁収縮運動と関係することが明らかとなった。運動が認知症予防に有用であることは知られており、さらに、運動は心機能の改善にも影響を与える。本研究の成果は、心機能を高めることが認知症発症予防に貢献する可能性が示した知見であり、社会的意義も高いと言える。さらに、認知症発症予防のための運動処方作成に貢献する知見でもある。
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