研究課題/領域番号 |
17K18098
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ナノ材料化学
無機工業材料
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
磯 由樹 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 助教 (00769705)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 蛍光体 / ナノ粒子 / ゼオライト / Agクラスター / 波長変換膜 / X線照射 / 焼成 / 蛍光ナノ材料 / 波長変換 / 蛍光 / 太陽電池 |
研究成果の概要 |
太陽電池の発電効率を改善する方法として、発電に利用できない近紫外光を可視光に変換する透明な波長変換膜の利用が提案されている。本研究では波長変換材料として、ゼオライト骨格内に蛍光性Agクラスターを担持した、Agゼオライト蛍光ナノ粒子に着目した。まずX線照射による蛍光特性の改善について評価を行った。作製したAgゼオライトにPdの特性X線を照射すると、蛍光強度の増大が見られた。これは、ゼオライト内で蛍光性Agクラスターが生成したためと考えられる。次に、Agゼオライトで透明な波長変換膜を作製し、特性を評価した。この膜の蛍光強度の改善には、X線照射よりも不活性雰囲気下での焼成が有効であった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
低炭素社会の実現に向けた取り組みのひとつとして、太陽光発電の高効率化は重要な課題である。市販の太陽電池は、保護のために紫外線吸収剤が使用されており、太陽光が含有する近紫外光を発電に有効利用できていない。そこで、近紫外光を吸収して太陽電池を保護するだけでなく、さらに発電に有効な可視光に変換するような透明な波長変換膜の開発が求められる。本研究ではAgゼオライトナノ粒子に着目し、X線照射という新たな手法により蛍光特性を改善したことに加え、透明な波長変換膜の作製に成功した。新規な蛍光材料であるAgゼオライトを用いての太陽電池用波長変換膜の開発に対して、重要な知見を与える成果が得られたと言える。
|