研究課題/領域番号 |
17K18141
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
食品科学
食生活学
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研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
岡 大貴 東京農業大学, 応用生物科学部, 助教 (20600232)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 凝乳 / チーズ / κ-カゼイン / カゼインミセル / キモシン / レンネット / カード / ヨーグルト / 食品 / 蛋白質 / 発酵 |
研究成果の概要 |
乳の加熱時にホエータンパク質を加えpHを塩基性側に変化させることで、チーズカード様の凝乳が生じる。本研究ではその凝乳機構を解明し、新たなチーズ製法を確立することを目的とした。 カゼインミセル表面に存在するκ-カゼインは、加熱時にβ-LgとSS結合を形成することでミセルから解離するが、この解離により、ミセル間の静電的反発が減少し、疎水性相互作用が上昇することで凝乳が生じると推察された。なお、その凝乳にはκ-カゼインが70%程度解離することで生じることを明らかにした。さらに、得られたカードからチーズの製造を試みたが、酸性化には成功したもののチーズ様のストリング性は得られなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カゼインミセルの構造については複雑で未解明な部分が多く、その構造特性は未だ詳細に把握されていない。本研究成果はそのミセル構造の特性を把握する上で重要な知見であると考える。また、その特性を活かした新たなチーズ製造法の確立については、未だ課題は残るが、新たな製造法の確立のための糸口が得られたと考える。本手法によりチーズ製造が可能となれば、これまでの微生物由来の酵素製剤を使用した製法と比較し格段にコストを抑えることができ、消費者イメージも良い。そこで、酵素を使用しない新たなチーズ製造法が確立されれば、乳関連分野に対し大きな貢献ができることから、本研究は非常に意義ある研究内容であると考える。
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