研究課題/領域番号 |
17K18154
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
植物栄養学・土壌学
環境動態解析
|
研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
小林 孝行 日本大学, 生物資源科学部, 講師 (10551228)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | ペリレンキノン / 土壌有機物 / 安定化機構 / 土壌有機物の安定化機構 / 存在形態 / 地球温暖化 / 土壌学 / 土壌圏現象 |
研究成果の概要 |
本研究では複雑な土壌有機物の安定化機構の解明について、土壌ペリレンキノン(PQs)色素を用いたアプローチで試みた。本研究により以下の主要な結果を得た。 1)PQsの主成分がDHPQ(4,9-dihydroxypelyrene-3,10-quinone)であることを示し、DHPQおよびDHPQ誘導体の分別定量法を開発した。 2)DHPQおよびDHPQ誘導体は世界中の土壌に広く分布することを明らかにした。また、火山灰土壌(黒ボク土)におけるPQ色素は腐植酸画分から安定なヒューミン画分に遷移する可能性を示した。さらに、PQ色素は活性Alとの複合体形成により長期に渡り安定に存在する可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
土壌有機物(SOM) の安定化機構の解明は、地球環境の将来予測等にも繋がる学術的かつ社会的にも重要な研究課題であるが、SOMは複雑で多様な有機物の混合物であるため全容解明には至っていない。特定の有機物成分であるPQsを対象とした本研究は、SOMの多様性を軽減した研究と位置付けられる。本研究によりPQs色素の主要な化学構造の同定と定量法の確立が達成できた。さらに、DHPQは古土壌を含む世界の様々な土壌に広く分布することが明らかとなった。これは、SOM安定化機構の掌握においてPQs色素が世界中の土壌で活用可能であることを示唆しており、本研究の成果は学術的意義の高い内容であるものと考えている。
|