研究課題/領域番号 |
17K18219
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
理論経済学
社会システム工学・安全システム
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研究機関 | 名古屋商科大学 |
研究代表者 |
瀧野 一洋 名古屋商科大学, 商学部, 教授 (60553138)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 担保つき派生証券取引 / 均衡分析 / 市場流動性 / 派生証券の流動性 / 社会厚生 / 派生証券取引 / 非現金担保 / パレート効率性 / 金融経済学 / 派生証券価格評価 / 社会厚生最適化 / カウンターパーティリスク / 担保 / リスク資本制約 / 均衡取引量 / 自己資本最適化 / 担保付き派生証券取引 / 派生証券市場の形成 |
研究成果の概要 |
本研究事業では,金融派生証券取引における最適な担保制度を提案する.派生証券の取引が成立する価格と取引量を数理的に表現し,取引形態や金融市場の状態を表す数値を変化させたときに,派生証券の取引量がどう変化するかを観察する方法を採った. 最初に,投資家には抱えられるリスク量に制限がある場合を考察し,このとき投資家の自己資本の増強および信用力の向上により担保量の増加によって派生証券の取引量が増大することが明らかになった.次に,非現金資産も担保として受け入れ可能な場合,取引量を最大にする現金と非現金資産の組み合わせが存在することが数値実験および実証分析により示された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究事業では,まず投資家の自己資本の増強および信用力の向上により担保量の増加によって派生証券の取引量が増大することが明らかになった.それまで担保量の増加により取引量が低下する関係が理論的に明らかになっていたが,この結果はそれを覆すだけでなく,金融市場発展のためには投資家自身のリスクマネジメントの重要性を示すものである.この結果は,取引量を最大にする担保量の存在を明らかにしたものとなるが,本研究事業ではさらに,担保資産の組み合わせによって取引量を最大にできることを明らかにしている.またこの結果は,金融市場発展のためには受け入れ担保の種類を広げている取引所の存在の重要性を示している.
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