研究課題/領域番号 |
17K18247
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
矯正・小児系歯学
保存治療系歯学
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
篠永 ゆかり 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (70531961)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | グラスアイオノマーセメント / ハイドロキシアパタイト / セルロースナノファイバー / 機械的強度 / フッ化物イオン溶出能 / 酸緩衝能 / フッ化物イオン溶出 / セルロース / 再石灰化 / 抗菌性 |
研究成果の概要 |
近年の齲蝕治療では,歯質の再石灰化や歯髄の残存が求められている。これらに最も適した材料はグラスアイオノマーセメント(GIC)であるが機械的強度が低い。そこで本研究ではGICの機械的強度の向上のために開発されたハイドロキシアパタイト(HAp)添加GICと,GICに反応しないセルロースを添加したGICの評価を行い,HAp添加GICの反応メカニズムの解明を行った。 その結果,GICにHApを加えると機械的および機能的特性の向上がみられ,セルロースを添加すると機械的強度の向上がみられた。GIC中のHApはGIC自体を強化するだけでなく,イオン溶出や酸緩衝能の向上に影響を及ぼしていることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,小窩裂溝填塞材料として,GICへのHApの添加の有効性を見出し,さらに,その機能の向上は,HApを添加することによりセメント内部が物理的・化学的に改質されたことによると推察したAICの反応メカニズムを歯とGICの接着メカニズムから解明した点,またその比較のためにGICに反応しないセルロースを添加した試料を作製して評価した点は学術的意義が大きい。 また,社会的意義として,GICへのHApの添加はその機械的強度のみならず,フッ化物イオン溶出能や酸緩衝能も向上させたことから,今後,齲蝕治療の従来の考え方である「Drill & Fill」から脱却し,再石灰化療法を実践できると期待される。
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