研究課題/領域番号 |
17K18269
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
芸術一般
美学・芸術諸学
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研究機関 | 広島市立大学 (2021) 京都市立芸術大学 (2017-2020) |
研究代表者 |
石谷 治寛 広島市立大学, 国際学部, 准教授 (70411311)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 再演(リエナクトメント) / 外傷記憶(トラウマ) / HIV/AIDS / アート・アクティビズム / クラブカルチャー / アーカイブ / パフォーマンス / メディア芸術 / エイズ / トラウマ / 外傷記憶 / 再演 / エコロジー / エイズ危機 / ダムタイプ / ドラァグ / ダンス / エイズ/HIV / ドクメンタ / 記憶文化研究 / 現代美術 / 記憶文化 / アート・メディエーション |
研究成果の概要 |
本研究では、1980年代以降の芸術実践に見られる外傷記憶の再演を考察した。1980年代のエイズ危機に直面して、公共空間において個人の病の表明や犠牲者の喪が芸術実践の中心になっていった。その京都での展開について写真や映像をデジタル化し、公開する展示企画を行った。資料展示は記憶を再演するための共有空間として働いた。 さらに過去の写真を描き直す芸術やドクメンタ14といった国際芸術展を調査した。記憶の引き金となる資料展示やパフォーマンスによる外傷の再演を通して、個人の情動を通して集合的記憶が再編される。そうした主題は自然環境の喪失や他者としての動物との関係にも広げられて問い直されるようになっている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1980年代以降の芸術実践には外傷記憶の再演を促す芸術実践が多くみられるが。これまで十分に理論的な考察がなされてこなかった。本研究ではとりわけ1980年代のエイズ危機と1990年代の京都での展開について具体的な資料整理や聞き取りを通して、展示企画を行うことができ、クラブカルチャーと芸術実践の接点やセクシュアル・マイノリティの立場に立つ芸術運動など、これまで十分に歴史化されていなかった活動を資料とともに具体的に提示することができた。東京と京都での展示はきわめて多くの当事者や新しい観客に当時の歴史を振り返る機会をもたらすことができた。さらにその活動を再評価するための歴史的・理論的視座を得た。
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