研究課題/領域番号 |
17K18359
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
腫瘍生物学
システムゲノム科学
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研究機関 | 東邦大学 (2019) 大阪大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
間木 重行 東邦大学, 医学部, 助教 (90708546)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 乳がん / 薬剤耐性 / 1細胞解析 / 一細胞解析 / がん / がん細胞の特性 / モデル化とシミュレーション |
研究成果の概要 |
乳がん細胞がtamoxifen耐性を獲得する過程において、細胞集団内の「不均一性」が持つ生物学的意義を解明するため、tamoxifenを持続投与した乳がん細胞を1週ごとに分取し、増殖速度評価ならびに1細胞遺伝子発現解析を実施した。細胞増殖は、tamoxifen投与後3-6週にかけて停止するが、6週目以降で再び回復し耐性の獲得が認められた。1細胞遺伝子発現解析の結果、初期応答による不均一性の増大、細胞淘汰による減少、遺伝子変異の蓄積による再増加とみられる変化が観察されただけでなく、異なる性質を持つ2種類の耐性細胞亜集団の出現軌跡が不均一性の背景に存在することが見出された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の薬剤耐性研究においては、実験手法や結果の解釈の容易さから、野生型株と耐性株を比較する研究手法が主流であった。本研究の成果は、従来型研究で見過ごされてきた耐性獲得の途中過程を経時評価することにより、耐性獲得に伴う不均一性の変化、およびその裏側にある細胞亜集団の複数の出現軌跡を見出した点である。この成果は、複数の軌跡を同時に遮断することで耐性細胞の出現を抑制する新たな治療法の確立につながり、学術的にも社会的にも大きな意義を持つと思われる。
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